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MVNOは震災時も安心して使える?「IIJmio meeting 12」リポート

MVNOは震災時も安心して使える?「IIJmio meeting 12」リポート

インターネットイニシアティブ(IIJ)は7月9日、恒例のユーザーイベント「IIJmio meeting 12」を実施。今回は4月に発生した熊本地震の影響を受けてか、災害や未成年への対応など、MVNOと安心・安全をテーマとしたセッションを中心に実施されました。

最初のセッションは初心者向けの「みおふぉん教室」。今回は、MVNO事業部の宮垣遼平氏が登壇し、子供にMVNOのSIMを用いた格安スマホを使わせる上で、注意すべき点について説明がなされました。

宮垣氏によると、子供に格安スマホを使わせる上では、4つの機能がポイントになるとのこと。

1つ目は、子供がいまどこにいるかを確認できる「位置情報」機能。2つ目は、有害サイトの閲覧を防ぐ「アクセス制限」機能。3つ目は、不適切なアプリや不用意な課金を防ぐ「ペアレンタルコントロール」機能。そして最後の4つ目は、スマートフォン自体を守る「ウィルス駆除機能」だそうです。

これらのうち、いくつかはスマートフォンのOS標準の機能で対応できるそうですが、OSによっては別のアプリを用いる必要もあるとのこと。また宮垣氏は、単にスマートフォンにフィルタリングなどを導入するだけでなく、それらの機能がなぜ必要で、どこまで制限をかけるべきか、子供と話し合いながら決めることも重要だと話しています。

次のセッションでは、自らもガジェットが大好きだというMVNO事業部の永野秀太郎氏が、IIJmioで販売するスマートフォン端末の選び方について説明しました。MVNOの市場拡大からSIMフリー端末が増え、多様化が進んでいますが、IIJではそうした端末の中でも通信品質を重視し、ユーザーが安心して使える端末を選んでいるとのこと。

その上で永野氏が重視するポイントとして挙げているのが、スペック、デザイン、ブランド、実機評価、そしてターゲット。その上で気を付けているのは、あくまで消費者目線での客観的な判断をすること。それゆえ主観が入りやすいデザインなどは、必ず女性スタッフの意見を聞くようにしているそうです。

また永野氏は、メーカー側のサポート体制も大きな選定基準になると話しています。IIJでは適正な価格と迅速なサポートを実現するため、通信に関するサポートはIIJ側、端末やアプリに関するサポートは端末メーカーと、明確に切り分け。端末メーカーには、国内のサポート窓口や、日本語で対応できるコールセンターの整備を求めているとのことでした。

さらに永野氏は、今後のIIJmioでの端末展開に関して、「オリジナルカラーなどの展開もしてきたが、今後は日本市場に参入していないメーカーの手伝いや、オリジナル端末などにも挑戦していきたい」と、端末ラインアップの拡大に向け意欲を示しています。

 

続いて、エンジニアの石川陽介氏と大内宗徳氏が登壇。災害とMVNOというテーマでのセッションを実施しました。最近ではMVNOのサービスを、メインの通信手段として利用している人が増えており、MVNOで災害時も安心して利用できるか不安を抱いている人もいることから、こうしたセッションが実施されたようです。

石川氏によると、MVNOの利用者は、災害発生時には音声通信とデータ通信とで影響を受けるケースが異なってくるとのこと。というのも、音声通話はネットワークを借りている携帯電話キャリアの設備から直接卒族するため音声通話は問題なく利用できるのだそうです。

データ通信はMVNOの設備を経由してインターネットに接続します。それゆえ、災害などでMVNOの設備に影響が起きた場合、データ通信は利用できなくなります。そうした事態を回避するために、これまで東日本にしか設置していなかったモバイルに関するネットワーク設備を同等の設備を西日本にも設置し、どちらか一方が被害を受けても、通信を継続できる仕組みを整えているとのことです。

さらに石川氏は、熊本地震発生時、IIJのMVNOネットワークにどの程度のトラフィックが発生していたのか、実際のデータを公開して説明しました。結論から言うと、熊本地震発生時は、平常時と比べトラフィックに大きな変化はなかったとのこと。ですが一方で、昨年9月、東京で震度5弱の地震が発生した時には、早朝5時であるにもかかわらず、通信量が急増したとのことです。こうした結果にはMVNOのサービスの利用者動向も大きく影響してくると考えられることから、災害発生直後の不要不急の通信は控えるのが望ましいことに変わりはありません。

また大内氏は、MVNOの緊急地震速報への対応について、「関東郊外に家が買えるくらいの価格」だという専用の機材を用いた調査結果を基に、その対応状況について説明しました。大内氏によると、緊急地震速報自体はMVNOのネットワークでも受信可能だそうですが、実際に受信できるかどうかは端末側の対応状況によるとのこと。

ですが一部の端末では、キャリアがテストとして送信しているメッセージを受信してしまうものが存在するほか、緊急地震速報の仕組みを使い、地方自治体が送信している防災情報に関しては、ほとんどの端末が受信できないとのこと。そうしたことから大内氏は、SIMフリー端末メーカーに向け、こうした日本の環境に合わせた仕組みへの対応をしっかり進めて欲しいと訴えていました。

その後会場では、Twitterや会場からの質問に答えるフリートークコーナーも実施。今回もユニークな質問から、震災対応などに関する真面目な質問まで、幅広い話題に登壇者らが積極的に答えていました。

 (文:佐野正弘)

この記事の執筆者

佐野正弘

佐野正弘

エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在は業界動向から、スマートフォン、アプリ、カルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。

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